打撃成績投手成績ランキングコラム

支配下に戻った浜地真澄はDeNA救援陣8人で与四球だけ桁が違う

公開日:2026-07-15

DeNAファームの救援陣で防御率がいちばん良い投手は、7月10日に支配下へ復帰した浜地真澄ではありません。中川颯が0.00、石田健大が0.68。浜地の1.99より良い数字を残している救援投手が、チーム内に5人います (7月12日時点、2軍成績は7月5日登板分まで。以下同じ)。 それでも球団はこの28歳の右腕との支配下契約を発表し、背番号を052から52へ変え、 同じ日に1軍へ呼びました。理由は成績表の与四球の列にあります。 23登板・22回2/3を投げて、わずか1個です。

現役ドラフト、右肘手術、育成からの8か月

浜地は2016年ドラフト4位で福岡大大濠高から阪神に入団し、2022年には52登板・21ホールド・防御率1.14と ブルペンの主力を担いました(スポニチ)。阪神では通算126試合に登板したのち、 2024年オフの現役ドラフトでDeNAへ移籍。しかし2025年は1軍3登板・防御率6.00にとどまり、 同年7月に右肘のクリーニング手術と肘頭の固定術を受けます。オフに球団から支配下契約を結ばない旨の通知を受け、 11月に育成選手として再契約しました(Full-Count)。 そこから約8か月での支配下復帰です。発表に際して本人は「まずは感謝。これからは結果で恩返しできるよう頑張っていきます」と話しています(デイリースポーツ)。

救援8人の数字を横に並べる

今季のDeNA2軍で15登板以上のリリーフは8人います。当サイトの集計(7月12日時点)で並べたのが次の表です。 WHIP(1イニングあたりに許した走者数。1.00前後で優秀)とK/BB(奪三振を与四球で割った制球と支配力の指標)も添えました。

投手登板投球回防御率WHIP与四球奪三振K/BB
中川 颯1516.10.000.553155.0
石田 健大2226.20.680.795265.2
馬場 皐輔2118.20.961.135244.8
松本 凌人2018.20.961.026193.2
岩田 将貴1612.21.421.18482.0
浜地 真澄2322.21.990.9712222.0
堀岡 隼人1615.13.521.179101.1
橋本 達弥1614.05.141.644184.5

防御率でも走者を出さない度合いでも、いちばん上は中川です。石田も26回2/3を投げて自責2という数字で、 この2人が浜地より優れた成績を残していることは表のとおりはっきりしています。 ただ、与四球の列だけは景色が変わります。ほかの7人が3〜9個の範囲に収まる中、浜地だけが1個。 登板数23はチームの救援で最も多く、投げた量が少ないわけでもありません。 K/BBの22.0は、チーム2位の石田(5.2)の4倍を超えます。

BB/9 0.40はファーム全リリーフで1位

チームの外に出しても、この制球は最上位です。BB/9(9イニングあたりの与四球数)は0.40で、ファーム全体の15登板以上のリリーフ92人の中で1位 (7月12日時点・当サイト集計)。2位は阪神・富田蓮の0.84(21登板・32回1/3で与四球3)ですから、 倍以上の差をつけての1位です。K/BB 22.0も同条件で最も高く、これに次ぐのが日本ハム・河野竜生の10.0でした。

一方でWHIP 0.97は同条件の11位(1位は河野の0.49)。被安打は22回2/3で21本あり、 走者をまったく許さないタイプではありません。すべての項目で頂点というわけではなく、 四球を出さないという一点が全ファームでも突き抜けている、と整理するのが正確です。

唯一の四球は5月2日、以降15試合連続無四球

試合別のデータを追うと、たった1個の四球がいつ出たのかまで特定できます。5月2日の試合です。 開幕の3月19日から7試合連続無四球で入り、この日に1個。そこから7月5日まで15試合連続無四球が続いたまま支配下発表を迎えました。 月別に見ても3月(3回)・4月(4回)は自責0、5月は8登板で防御率2.57、 6月は被安打が増えて防御率4.76と打たれた時期はありましたが、その6月も四球はゼロです。 自責点を記録した試合はシーズンで3試合しかありません。 支配下前最後の2軍登板となった7月5日は、2回を被安打3・奪三振2で無失点に抑えています。

7月11日、元阪神の3人が続けて投げた

支配下登録の翌7月11日、浜地は横浜スタジアムの巨人戦で今季の1軍初登板を果たしました。 5回に登板し、先頭のダルベックに二塁打を許しながらも無失点。この試合では藤浪晋太郎、岩田将貴に続いて 浜地がマウンドへ上がり、「元阪神」の3投手が続けて投げるリレーになりました(スポニチ)。 岩田は先ほどの比較表に載っている12回2/3・防御率1.42の左腕で、2軍のブルペンを支えた顔ぶれが そのまま1軍の中盤へ移った形です。

相川監督は浜地について「経験がある投手なので、そういうものを出してもらいたい」 「いいところで投げてもらいたい」と話しています(日刊スポーツ)。 ファームの与四球1という数字は、1軍ではいったん白紙に戻ります。 それでも、5月2日を最後に2か月以上四球を出していない救援が終盤の1点差の場面で持つ意味は小さくありません。 2軍で見せた「四球を出さない」姿を1軍でも続けられれば、相川監督の言う「いいところ」が 勝ちパターンを指すようになる可能性は十分にあります。

関連コラム